万年筆を使っている方ならまず知らない方はいないであろうPILOTの「色彩雫」。
日本の美しい自然や景色を表した繊細なカラーに、思わず日本人でもうっとりしてしまうような美しいインク名が付けられているんです。
さらにこの色彩雫はインク瓶にもかなりこだわられていて、大きい瓶(50ml)はまるで香水瓶のように繊細で美しいフォルム。
小さい瓶(15ml)はどこかマニキュアボトルのようで、どちらも文具というよりはコスメのような雰囲気を感じます。
さて、そんな大人気王道インク「色彩雫」の中でも、一番人気があるのはやはり「月夜」ではないでしょうか。
ブルー系のインクは万年筆インクならではの濃淡や色の変化がしっかりと楽しめつつも、どんな手帳やノートにも普段使いしやすいということでやはり手に取りやすいですよね。
そんな需要をちゃんと把握しているのがPILOTさん。
全24色の色彩雫シリーズの中で、「青インク」はなんと7色。「青だけでそんなにあるの…!?」って感じですよね分かります。
今回はそんな青インクの中でもよく耳にする人気カラー「月夜」と「松露」を、インクの正確な色がわかりやすい神戸派計画のグラフィーロを使って比較していきたいと思います。ワクワク。
「月夜」と「松露」、さっそく書き比べてみた
使用したペンは同じくPILOTから出ている「いろうつし」。
木軸に万年筆のペン先がくっ付いたつけペンで、ガラスペンよりも書き心地が好みで気に入っています。あと割れる心配もないですしね。
「月夜」と「松露」。
似ているかと思いましたが隣同士に並べてみると結構ちがう色。
月夜は冬の夜空のように透き通った青色で、松露は緑がかって落ち着いた水色に見えます。
色の変化が大きいのは松露でした。書いた直後は月夜のように青っぽいのですが、乾いていくと緑みが増していく不思議なインクです。
もっと拡大して濃淡を見てみよう
さらに拡大してみてみると、こんな感じ。それぞれ濃淡がわかりやすいですね。
レッドフラッシュの際にできる錆のようなギラギラ感はどちらもないのですが、それでもインクが多く偏ったところには縁に少しだけ光沢のあるような囲いが生まれます。
気になる裏抜けは…?
光に透かして裏から見てみるとこんな感じ。
色彩雫シリーズの中でも派手めな「紅葉」は裏から見た時にも透け感が強いのですが、ブルー系の月夜と松露は裏から見てもそんなに目立たないのがいいですね。
使っている紙がグラフィーロという少々厚手な紙なので裏抜けがないのもあるかもしれませんが、能率手帳ゴールドやロイヒトトゥルム、MDノート、ニーモシネで試しても同じような透け具合でした。
最後に
色彩雫のツートップ、「月夜」と「松露」。
やはりどちらも非常に素敵な色ですが、黒インクのように万能な使いやすさを求めるのであれば月夜を、せっかくインクを買うなら色の変化を楽しみたい!というのであれば松露がいいかもしれません。
ところで、この小さな小瓶サイズが本当にちょうど良くて、どんどん増える一方の色彩雫たち。
一気買いしないで気になる色をちまちまと集めていくのがコレクターみたいで楽しいのです。
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